第2話 ホセ・アルカディオ・ブエンディアは錬金術に熱中する

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 常識人で保守的な妻が、好奇心旺盛で新しい物好みの夫に振り回されてうんざりするというのは、古今東西、夫婦の形のテンプレなんでしょうかね? わたしの実家も、わたしの奥さんの実家も、なんならわが家もそんな感じ(わたしは奥さんのNoが怖くて好奇心を抑えていますけど 笑)なので世間一般にそうなんでしょう? 『百年の孤独』の主人公、ホセ・アルカディオ・ブエンディアと妻のウルスラはまったくテンプレどおり。そのありさまはコントのようで笑えます。



 ウルスラは目新しいものを持ち込んで夫をそそのかす老ジプシーが嫌いである。メルキアデスがホセ・アルカディオ・ブエンディアに贈った錬金術の工房のこともこころよく思っていなかったが、夫から「倍にしてみせる」と何度も拝み倒されると虎の子の金貨30枚を渡さずにはいられなかった。ホセ・アルカディオ・ブエンディアは錬金術の秘術を尽くして錬金を試みるが、ウルスラの金貨は鍋の底で引き剥がすことのできない炭に変わってしまった。


 腹を立てたウルスラが、マコンドの村人に対し、メルキアデスへの反感を植え付けたのは当然だろう。しかし、翌年あらわれた老ジプシーを見て村人はそんなことを忘れてしまう。すっかり老け込んでいたはずのメルキアデスが若返っていたのだ。驚くホセ・アルカディオ・ブエンディアに秘密を明かすメルキアデス。ジプシーは精巧に作られた入れ歯をつけていたのである。ウルスラの夫は一瞬にして錬金術への興味を失ってしまう。



わっかるなあ。はじめてみるものには「ええっ、どうなってんの?」と思いますもんね。女性はまず警戒するみたいですけど。

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