第40話
「お兄ちゃん、あのね…私、好きな人がいるんだ」
「好きな人って、マサヤだろ」
「そうじゃなくて…別の人」
「クミにはマサヤがいるだろ!」
「マサヤとは別れた
うまくいってなかったし…」
兄は私の顔を見て
「そっかぁ…じゃあ、クミの好きな奴って
誰なんだ!」
私はうつむいて
「うん…実は今、病院に通っているサイキ先生を
好きになってしまった」
「えぇ~」と兄はビックリした顔で
「マジで?」
「うん…」と私は頷いた
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