宴の最中で・・
第7話
湖に浮かぶ氷の城‥
王は 水の入った壷から氷で出来たバラを作り出す氷は一枚一枚 花びらの形となり
空中を舞い 寄り集まり薔薇(バラ)の形をなす
薔薇は宙を舞い上がり
城を彩り飾りたてる 人々の拍手と歓声があがる・
小さな氷の小鳥たちが 光る魔法の玉のまわりを
滑空して踊るように 舞い飛んでいる。
宴の音楽に ご馳走に ダンス・・
ひとときの宴に 酔いしれる・・。
王の耳元に 再び 今度は小さな氷の小鳥が降り立つ
そして‥囁く
「そうか、やはり動きだしたか‥そろそろ 行かねば・」
小さな声でつぶやいた・
「宴をお楽しみあれ
さて 諸君 実は 森の奥へ古い友人が訪ねてきた
百年ぶりに会う者ゆえ話も山のように積もっておる
我は戻れぬ時には 氷の馬や動物達たちに
命じておくゆえに 彼らが 諸君を土産とともに 家まで送り届ける・・
では・・」
王は笑い 楽しげに笑顔をみせる民人達に手を振り
宴の席をたち 部屋の奥に向かう
部屋の奥
誰もいない その場所には ただ一面の氷があるだけだった。
王は呪文を唱え 魔法の小さな玉を幾つか作り上げる
魔法の玉は 部屋の中の各所に飛び 六芒星の形を成す
中心は光で煌めき そして‥
王は 剣と小型の魔法の杖 鎧を纏い
魔法の中心へと足を踏み入れる
甲高い音をたてて 光に包まれて王の身体は別の場所へと運ばれた
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