第54話
それから、その話をしたことはない。
拒否が恐くて…。
まさか、その拒否の意味をこんなとこで知ることになるとは思いもしなかったけど…。
女の子の集団に巻き込まれ、着いたのは、音楽室・家庭科室・実習室などの特別教室?と呼ばれるとこが集まる場所だった。
話を聞けば、お昼休みになると"黒豹"のメンバーが視聴覚室に集まり、そこでご飯を食べるんだとか。
今や、視聴覚室の前は女の子で溢れ、今か今かと彼らを待ち構えてる。
そのご飯というのが、女の子達が大事に抱えてるお弁当で。
そか…。
そうだったんだ…。
そりゃあ、こんなに可愛い子達がお弁当を作ってくれるのだ。
あたしのなんて、いるばすがなかった。
「あんたも、そのお弁当を誰かにあげるんじゃないの?」
「……ハハ…」
隣の女の子に聞かれ、笑って誤魔化す。
これは、ケントさんの分。
あたしのはいらないって言われてるし…。
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