第52話

……が、ショックを受けてる間もなく。




ドドドドドドッッッ!!!!



もの凄い地響きとともに、何かがこっちに向かってくるではないかっっ!!



え?え?え?




「今日はあたしのお弁当を竜希に食べてもらうんだからーっっ!!」



「何言ってんの!?あたしのよっっ!!」



「あたしは麻也くん~!!」


「桂っ!!今行くわっ!!」




「「「八雲様ー❤」」」





なんだと!?!?



聞き慣れた名前が叫ばれてる。




……地響きの正体は女の子の集団だった。




モテるとはわかってたけど、ここまで!?!?




競うように、何処かへ向かってる女の子達は20人以上は軽く居た。






「…蓮さん…」






おーーー!?!?




今っ今っ!!

蓮くんの名前出なかった!?



あたし頭悪いけど!!

耳は良いからね!!




ちゃんと聞こえ…

聞…





「ギャァァァア!!」




圧倒されてたあたしの耳に届いた、消えそうなほどの小さな声。




それは、あの蓮くんを呼ぶ声で!



喜んでたら……見事にあたしは女の子の集団に取り込まれたのだった…。

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