第37話

化粧なんて、今までしたこともなかった。



あたしには縁の遠い物だと思ってた。



しかし…


男勝りの幼いモンキー(あたし)が、普通の年相応の女の子に見える。




恥ずかしいけど、皆に見てもらいたい……かも。



それにこれなら、八雲さんの隣に立っても、兄弟に間違われないだろうし…恋人同士…に見えてしまうかも……///



あわわわわ///



「クスクス。化粧に興味を持ったみたいね?」



柔らかく笑う花音さんはホントに誰よりも女らしく綺麗。



努力してるのがわかる。

あたしはまだ、何もしてないよね…自分を磨くことを…。




「今度色々教えてあげるわ。道具もハイネに合うのを探してあげるから、一緒に見に行きましょ」



「ハイッ!!お願いします!!」



嬉しい!!



「良かったわね」



と、あたしの頭を撫でてくれる凛さん。



でもその表情は、少々暗い。



「凛さん?」




「拗ねてるのよ。あたしの方がハイネに頼られちゃったもんだから」



「むーー…」

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