第52話

そんな話しは耳を右から左へと聞き流し、目当ての人を見付ける


それがやけに、嬉しかった


無意識に声が出ていたのだろう


駆琉に尋ねられた




「………どうした?」




訝しむ様な駆琉の目に、ちょっと声が大きくなりすぎた と少し反省はしたが、

やはりどこか少し嬉しい気持ちで駆琉に応える




「あ…いや、俺の近所の兄ちゃんがさ、卓球部なんだ


すっげーカッコイイんだよ!」




思わず自慢気に言ってしまうが、しょうがない


彼は自慢の兄ちゃんなのだから

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