第92話
「いや、やめて」
くるみの泣き叫ぶ声が聞こえてきた。
「何をしてるんだ、やめろ」
「うちの組員は女に飢えているのよ、私が指示すれば、くるみさんは男たちの餌食よ」
「お前の言うとおりにする、俺はどうすればいいんだ」
「これから言う場所にきて、彼女の目の前で、私を抱きなさい」
「わかった、すぐいく、それまで、くるみには手を出すな」
山城は圭子に言われた場所に向かった。
その前にスマホを確認すると、我妻の番号が入っていた。
山城は我妻に連絡を入れた。
「我妻か」
「山城、お前無事か、今、どこにいるんだ」
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