第63話

__生まれて初めての東京。



人の多さに目眩がしそう。


それに対し、何回か来たことある中学生の健司くんは、マップは持っているものの、楽しそうに電車を見てた。




「キョロキョロしてんなよ、こっちが恥ずかしいから」




健司くんはきっといつか群馬県を出ちゃうんだろうな…

NATSUみたいに…。




そう思いながら、頼もしい中学生の後を必死についていった。





「ライヴまで時間あるから原宿とかいこーぜ」



「大丈夫? 迷子にならないでね」



「小学校の修学旅行で来たから大丈夫!」





原宿で、 " blue-black " の生写真やら缶バッジやらグッズをたくさん買ってしまった。



今から本物に会えるのに。

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