第58話

射沙波「しょーがねぇ…

    アレやるしかねぇか」



・・・我に秘策あり!



射沙波「アレやるのは

    これで3度目だな…!」



バタン!


ダダダダダダダダッ!!



勢いよく家を飛び出し、

先ずはパルクールの様に

隣家…モエカの家の塀を乗り越える!



俺の秘策とは

住宅街の敷地内を突っ切って

駅まで一直線にぶち抜くことだ



次々と塀や花壇等の障害物を

飛び越え、すり抜けて行けばいい



バスで住宅街を迂回しながら走る

よりは最短経路で駅まで到着できるし




ガンっ!!




「おう!イザナミ!!

 止まれゴルァぁ!!!」





中学時代むかし 揉めたことがある男が

空き缶を塀に投げつけて、

塀の外から声を掛けてきた




表情は穏やかではなさそうだ




こんな時に何だよ?という顔を向けたら

もう1つ、台詞を吐かれる





「いいとこに居たなぁ


 ちょっとツラかせよ…?


 しっかし…

 昔の傷が疼くなァ… クソが…!」




昔の借りを返したい、

そういうことのようだが…






ビキ… ビキキ…!!


ビキベキバキ…ッ





射沙波「顔面の原型消えるまで

    ボコされんのと…


    全身粉になるまで

    すり潰されんのと…


    どっちか選べ…!」



塀の犬型のオブジェを

片手で粉々に砕きながら

男に近寄ってみた





「ひゃいっ!

  い、いやー…


   お掃除は楽しいなぁ〜…

   ハハ…」




そう言って 目を逸し

投げつけた空き缶を拾い上げると、

男は何処かへ消えていった




射沙波「時と場合を考えろ!

    ったくよ…」






と、時間をロスってしまったこともあるが、


この先に進むに差し当たり、

一つ問題があった

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