第78話

「えっ!?また鈴の音??


 これ、ちょっとトラウマなんですけど〜」




寺、墓地での出来事が頭を過ったのか

ユウが珍しく 弱音を吐いた。





―ユウ!


 あれみて! あっち!―





あなたが指差す方向に、

アメリカンショートヘアの猫が居た。



鈴の音も、同じ方向から聞こえる。





”チリーン”




”チリーン”





「あ〜 また会えた〜!

 かわいい〜!!」





ユウが、猫に駆け寄ると

猫は一瞬 ビクッと警戒して

逃げだす構えをとったが、

2度見して 逆に近づいてきた。





「猫が2度見した!

 可愛すぎなんだけど〜」







―あっ、首のとこに何か付いてるよ?―







猫の首には何か紙のようなものが

巻き付いて





猫はユウに懐き、顔を足にすりすり

している。


その隙に あなたは紙をひょいっと

取り出した。




――――――――――――――――――――

猫味噌汁 + の゛

――――――――――――――――――――








―猫みそしる… の゛?


       のに濁点?―





「猫の みそしる… これに濁点ね?」






―猫のみぞ知る だね

 たぶん…



 …猫についてけ、ってことかな?―





「砂漠の砂金…的なのは無理ゲーだけど


 暗号は簡単で助かったね〜


 筒を発見したら猫登場 って

 プログラムでもされてんのかな


 なんか、ゲームの中みたい」

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