第130話

欠片エンドピースは周りに影響を及ぼす”



台苑条が去り際に残した言葉について、

ジュエルは引っかかっていた。




「ねぇ、浜西。


 こないだ言ってた算数の問題、



 まだ覚えてる?」



「えっ?


 一応、覚えてるよ?


 2000円持って、1000円使って


 残りは1000円ってヤツでしょ?


 つか、なんで竹宮のヤロー

 算数なんて言い出したんだろな?

 数学の時間に。


 あのヤロー、

 俺らを馬鹿にし過ぎだろ??

 


 ・・・ってか、

 ジュエルくん、あんとき寝て無かったっけ?」





(やっぱりそうだ…!


 知らないうちに 影響力が拡がってる。



 浜西も、竹宮先生も

 誰もあのときの異様な状況を

 誰一人 疑問視していなかった。


 覚えているのは、あの問題と

 意味不明な解答だけ。


 あのとき、僕は眠りながらその様子を

 俯瞰ふかんして見ていた。


 それも不思議な話だけど、それ以上に…


 僕が見ていた夢がクラス全体に 

 拡がっていたんだ



 あの場に居た全員を呑み込むほどに

 強くなっていたというのか…?

 欠片エンドピースの影響が…!



 台苑条さんの言葉、


    ・・・それこそ厄介だな。)

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