第40話

と、ここまでは順調。


ここからが問題だ。

ここで不用意に声を掛ければ、

あの瞳に魂ごと刈り取られてしまう。




(そ・こ・で!


 昨晩、必死で考えたのが…



 この端末!



 電話やメッセージでのやりとりは

 原則、NG!

 一応 機密情報だからね


 でも、この端末だったら…

 特殊な電波で会話ができて、しかも

 少し離れた場所までしかやりとり

 できないから

 電波ジャックされるリスクも無いし、

 規約上、何の問題もないってわけ!


 さっすが、早穂大そうだい出のエリート

 泉水イズミ 叶春カナハちゃん!


 それと、肝心なのは距離!


 少し離れて会話出来るから、

 あの瞳の餌食にもならなくって済むの!


 もぉ〜ワレながら天才的!


 ・・・ふっふっふ!


 これは確実にもらったわ!


 あとは、封筒の中身を説明して

 説得するだけ!



 待っててね〜 夜桜やおうく〜ん!!

 サッサと仕事片付けて、

 心して観に行くからねぇ〜!!)

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