(6月 -イザコザ-)
第50話
6月になった
これから雨が多くなると思うと
チョットうっとおしい季節
射沙波
「
姫崎
「あぁ~?
またケンカでも
ふっかけられたんか?」
射沙波
「イヤ、
そーゆーんじゃねぇんだけどよ…
とんでもねー店に
入っちまって・・・」
(このとき、
俺は本当に知らなかったんだ
コイツ
当たり前のように近くに居るからよ…
コイツが そんな風に思っていたなんて、
夢にも…)
姫崎
「店?」
射沙波
「あぁ、
ありゃ 相当なヤリ手だぜ・・・
・・・おかげで、
大事な何かを無くしちまった
みてーだわ」
――――――――――――――――――
――――――――――――――――――…
(コイツとは、中学の時に知り合った…
売られた喧嘩は全部買う俺と、
理由のない喧嘩はしないコイツ
物覚えの悪い俺だが、
コイツとのきっかけはよく覚えている
中1の時に3年に呼び出され、
一人で校舎裏まで出向いた時に
一人でカッコよくキメてやンかと
息巻いて向かってたら、
俺の行き先とは別方向だったが
何やらモメてんな
…というわかりやすい絵が
視界に飛び込んできた
俺の野生の勘がうずいちまって、
少し寄り道して見物することにした)
3年A
「テメーがヒメサキだな?
一人できたのはホメてやるがよ・・・
テメー、 チョーシ乗ってんのは
気にいらねーな?」
姫崎
「チョーシ?
別にのってねーっすよ?
ただ、平穏に過ごしてる学生捕まえて
ちょっかい出してきてるのは
そっちっスよね?」
3年A
「その態度だよ・・・
それが気にいらねーって
いってんだよ?
あぁ??」
3年B
「オイオイ…
あんまし 安藤さん怒らすなよ?
無事に中学生活送りてーんだよな?
姫崎
「別に・・・
フツーにベンキョーして、
フツーにサッカーして
すごせりゃ、
オレはモンダイねーっすよ
つーか、そのワンねん ってヤツ、
流行ってんスか?」
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