第41話

射沙波とモエカが案内された部屋は

二人掛けのチェアとテーブルが中央にあり、

周りは小さな噴水で雰囲気を演出した空間になっている


つまり、逆に言うと

その二人掛けのチェアに腰掛けるしかない

状況ということになる


チェアは幅が約60cmしかないため、

高校生が二人座るには

少々狭い


だがそれが 店長こと、

恋愛発展プロデューサー

越野こしの 芽栗めぐりの計算でもあった


芽栗の持論は

「人はふたりになると磁力を帯びる。

一人がS極なら、もう一人はN極。

Suki《すき》になったら

Nomerikomu《のめりこむ》。

だからSとN」

これが見習いクルーの紬と

ホイミに多大な影響を与えていた




射沙波

「なぁ、狭くねーか?」


織原

「うん・・・ 

   狭いっちゃ 狭いけど・・・」




この店、のちにM&Yという名の

スイーツ店に改名して世間に名を轟かせる

こととなる


ちなみに、

M(まぁるく)、Y(優しく)、

つなぎましょ

という意味らしい

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