第44話
木森林
「よし、無事に到着だ!
各自 班ごとに部屋に荷物を置いて、
持参した食事をとって
13:00に再び、ここに集合だ、
いいな〜?」
花学の林間学校は
他県にある学校専用の施設で
プールからグラウンドから、
キャンプスペースまで
大抵のものは揃っている
花学近隣の私立高校の施設が近くにある
ということを除いては
完全にリゾート気分に浸れるので、
1学年次のイベントでも
心待ちにしている生徒は多い
部屋は各班ごとに男女に別れ、
1-6は
6A-男、6A-女、・・・6F-男、6F-女 の
12部屋で一晩過ごすこととなる
(アタマの6はクラス数を示している)
~6C-男部屋~
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射沙波
「おぉ! ケッコー広ぇんだな」
「花学もようやくいいとこ
見えてきたね」
松田
「そデスねぇ、
そのヘンのホテールよりモ
いい感ジでスよネ」
射沙波
「そーいや、コソゲって
・・・姉ちゃんいる?」
小曾下
「えっ? なんでイザナミくんが
そんな事知ってるの?」
射沙波
「イヤ・・・
なんとなくな
(あっぶねー!
変な噂流されても
困るし、ここはシラきるか)
なんつーか…
そーゆーカオしてんじゃん?」
小曾下
「カオでわかるんだ?
イザナミくんてすごいね!」
射沙波
「ま、まぁよ・・・!
(コイツ、チョロいな…) 」
松田
「にしテも、苗字ダケじゃなク、
名前モ珍しイですよネ?」
小曾下
「そーなんだよ!
・・・僕の名前、
キラキラネームだからさ・・・
いろいろ大変なんだよ」
射沙波
「
ケアル だったけか?」
小曾下
「親がプロゲーマーやっててさ、
1日36時間ゲームに入り浸ってる
ような人なんだけどさ、
某有名RPGの回復魔法だからね、
僕の名前・・・」
射沙波
「俺の名前もなかなかいねーと
思ってたけどよ、
このクラスだと違和感無くなる
からなー・・・
・・・んで、姉貴の名前は?」
小曾下
「
ホイミ・・・
姉はホイミで弟はケアル って、
姉弟で病院行ったときなんか
恥ずかしくってさ・・・」
松田
「うむうむ、それハ
お気持チお察シしまスデスね・・・
名前が回復魔法ナノに、
自分の心は癒サレテいないナンテ、
悲しスギでスよネ」
小曾下
「うう・・・気にしてることだけど、
まさにその通り・・・!」
松田
「でもダイジョーブ、
キミのソンザイは名前の通り、
十分に癒シテくれテマースよ
安心シテくだサイ」
射沙波
「つーか、マツダって
・・・ハーフかなんかなん?
俺と同じ南中だけど
絡むの初めてだったな?
なんつーか、
そのしゃべり・・・」
松田
「ソウですネ
ワタシ、
茨城と栃木のハーフでスかラね」
射沙波
「イヤ、100%日本人じゃねーか!
北関東カンケーねーだろ!」
松田
「コレ以上ない否定ツッコミ、
アザマスで申しまス」
小曾下
「あ、
近親で誰か外国の血が
入ってるとか?」
松田
「うーむ、ソですネー
強いて言えバ、
グランドじーちゃんが
イギリス人ってことハ
近カラず遠カラず、
射沙波
「わけわかんねーコトワザみてーな
感じで言うなや…
・・・あー、なるほど
クオータってやつね・・・
最初からそー言えよ・・・」
松田
「Oh~ ソーリーソーリー!
犬ゾリのようにダダすべりして
マイましタ
アッキャッキャッキャッキャッキャッ
キャッキャ!!」
射沙波
「その笑い方!!
やめろよ!
こっちまで笑っちまうじゃ
ねーか!!
ぷーーっ!!」
小曾下
「あはははは!
何、この人~??」
松田
「ワタシのコトは、松田
約して”マツタケ”とでも呼んで
クダさいナ!
アッキャッキャッキャッキャッキャッ
キャッキャ!!」
射沙波
「だから! やめろってその笑い!!
笑いが!!
止まらなくなるって!!!
ケアルが大ダメージ受けてんじゃ
ねーか!」
ケアル(小曾下)
「ヤバい!
腹筋痛い!!
・・・だれかケアルか
ホイミかけて!!」
なじみ具合は上々のC班男子部屋
火(射沙波)、土(ケアル、マツタケ)
属性の組合せは魔法学的に言って良好
もっとも、班決めのくじ引きでは
木森林の魔法
"
が込められていたので、ある程度
各組良好な組み合わせとなったのは
必然と言えば必然なのだが…
それでは 他の部屋についても
属性の相性を確認してみよう―――――…
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