第57話

1人莉蘭はベッドに行き、備品が揃っているかチェックする。



「おー、これは、ちゃんと揃ってる!

あれ?でも、ゴムのサイズって…

凉ちゃんはどれなんだろう…?

んー…このゴムのサイズで入るかな…?」


ゴムを手に持ち、眺める。


「いや、今日使うかわからないし…

ふふ…」


ニヤリと笑ってしまう。



「ダメダメ、こんなとこ見られたらドン引きされちゃう。」


ゴムをそっと元の位置に戻した。


「うーん…とりあえず座っとこ」


ぼーっと天井を眺める。


(そろそろ、CafeCoCoのパフェが食べたいなー。

でも、ケイさんに会うのは気まずい。

もしかして、覚えているのは私だけで、ケイさんは酔っ払って記憶が無い可能性があるよね…?)


「ー……っ。」


莉蘭は無意識に自分の唇に触れた。






「莉蘭、唇がどうかした?」


「え‼?」


ビックリと体が飛び跳ねた。


「乾燥でもしてた?

リップクリームあるよ、貸そうか?」


「は?

え、あ、やぁー…違うの、なんか痒いなって思っただけ!

シャワー浴びてくるね」


「あ…うん。

お湯ためといたから、ゆっくり浸かってきな」


「ありがとう。

あ、凉ちゃん、寝たら駄目だよ!」


「はい、寝ません」


凉太はいたずらに笑った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る