【書籍化】ミライニッキ

月海

Diary 1

6月4日

第1話

キーンコーンカーンコーン……



6時間目の終わりを告げるチャイムの音。



とたんに校内は解放的な空気へと変わる。





「ねぇ、杏奈。カラオケ行かない?」




ホームルームが終わると、クラスメイトの夕夏(ゆうか)が私のところへ来た。




「ごめーん。私、これから図書委員の仕事なんだ」



「えー?サボっちゃえばいいじゃん。放課後の図書室なんて誰も来ないんだしさー」



「でも、河北サンを困らせるわけにいかないし……」




私の言葉に、夕夏は表情を曇らせた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る