第66話
「夏木さんとあんまり話したことないんだよ!」
「は?」
なつき?
夏木って…
「同じクラスだった夏木かんな!ほらー他のクラスの凪と付き合ってた女子!凪が怖くて近寄りがたかったんだけど、俺の気になる人と仲良しなんだって!」
なつき、かんな。
その名前を忘れたことはなかった。
「でもお前も接点あんまりない…」
「いいよ、行く」
「え!まじで!ほんとに!?助かるわー!じゃああとで詳細送るから!」
そう言って電話が切れた。
「夏木さん…」
心臓がうるさい。
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