第17話

「お待たせしました、コーヒーです」


「ありがとうございます」


ゴホゴホとむせている私を向かいに彼はコーヒーを持ってきた店員に笑顔を向けた。


それどころなの!?と突っ込みたくなる。


「驚きました?」


「そりゃ…ゴホゴホッ」


止まらない咳。


あまりにも滑稽な状態でハンカチで口をおさえた。


目には涙も浮かんでくる。


「ごめんなさい、そんなつもりじゃなくて」


じゃあどんなつもりなんだとさらに言いたくなる。


涙目で彼を睨んだ。

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