第27話

 それはともかく、正装をするなんて、滅多にないものだから、かなり重い。

 また、頭がクラクラしてきて、自分が情けなくなってくる。こんなに体力ないんだったら、馬に乗ったり、運動を少しでもしていたら、よかった。

 鈴鹿はそんなことお構いなく、着々と準備を進めていく。

 そうして、夜も大分更けた亥の刻過ぎに、あたしを乗せた牛車(ぎっしゃ)は後宮へと出発した。

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