第25話

「姫様!侍従殿は客室にて、ずっと待っていられます。さ、早くお湯殿(ゆどの)に、入ってくださいませ!」

 鈴鹿がすごい形相で、あたしを無理矢理追い立てる。

 お湯殿に半刻ほどもいた後、お化粧をされ、正装として、唐衣をつけられた。 参内(さんだい)するのも、いちいち大変だ。あたしくらいの、身分の姫になってくると、普段は滅多に正装なんてしない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る