第3話
夜の雫
聳え立つコンクリートの狭間から
見上げた空の奥に見えた
何もかもを手に入れたくて
腕を切り刻むことより
人の痛みを知った日
闇の中
聳え立つコンクリートの狭間から
見上げた空に浮かぶ黒い幕
見えたものが見えず
見ないものが目に入る
夢でさえ
昔より痛い
引き換えに欲しいもの
心を映し出す
最後の鏡
素敵な鏡
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