喫茶店 ダ・ヴィンチ

衝撃

第1話

夏の澄みきった青い空。煩いほどに鳴く蝉。




 暑さに項垂れて歩くアトリエからの帰り道。




 突然、雷鳴が響き渡り鳴いていた蝉が黙り込む。






 それを合図のように灰色の雲が空を覆い隠すと、滝のような雨が降ってきた。




 私は慌てて持っていたスケッチブックを濡れないように胸に抱えて走る。




 どこか、雨宿り出来る場所は――




 目の端に喫茶店の看板。

 私は迷うことなく駆け込んだ。

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