かぼちゃ (#novelber 2021 お題11/3分)

 ばあちゃんの得意料理はなんきんの煮物だった。

 遊びに行けば必ず食卓に並び、しょっぱさと甘さに何杯もご飯をおかわりした。

 亡くなって以来食べられなくなった懐かしい味。

 それが思い出として口の中に広がるのは、多分。

 町中になんきんが溢れているからだろう。

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