死ぬ理由と同じぐらい生きる理由を探してる

 道の真ん中で動物が轢かれていた。

 キツネかネコかイヌか。

 哺乳類であることは動かない四本足から察することができた。


 あの染みは血だろうか。

 あの欠片は肉だろうか。


 何にせよ、そこは今朝私が飛び出そうとした場所で。


「私じゃなくてよかった」


 口にした瞬間、もう少し生きようと思った。

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