Sinful Love 〜愛に飢えた女達〜
七瀬みちる
第1章〜変わり始める関係〜
第1話
昔はこんなんじゃなかった。それなりにお互いを愛し合い、去年まではセックスだってしていた。
―“去年までは”。
今ではわたし達の間にそんな言葉が出ることもない。
「
「やっぱそう思う…?」
「だってもう1年くらいシてないんですよね。確定だと思いますよ」
一緒にランチを食べていた、会社の後輩である
「沙保ちゃんって、ストレートに言ってくるよね」
「褒め言葉として受け取っておきます♡」
沙保ちゃんはニコッと笑ってからパスタを一口頬張った。
「そうだ、滝川さん、明日お昼からショッピングに行きません?」
わたしが顔を上げると「駅前に集合して」と付け足す。
「…行きたいけど、ごめん!明日は友達とランチ行く約束してて」
「そっか…それは仕方ないですね。マンションの同じ階に住んでるっていう奥さん達とですか?」
人間観察が得意な上に、エスパー気質な沙保ちゃんはわたしが思っていることをよく言い当てる。
「今日も当たり前のように心読まないで…」
「無意識なので許してください。あ!滝川さん、もうすぐお昼休憩終わりますね」
「本当だ。そろそろ会社に戻るかぁ」
お会計を済ませて、わたし達は大通りに面しているビルに戻った。
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