第14話

「・・・大丈夫ですよ。…佐々木さんは、やさしいですね。」





「…そっか。じゃあ、」






「…でも、今日は泊まっていってもらえますか?」




 


(私は、本当に弱い…)


 

「・・ああ。もちろん、そのつもりだよ。」



(彼の、やさしさにつけこんでる。)




頬に彼の手が触れる。


彼の綺麗な目が近づいてくる。



 

ちゅっと、音をたてて離れていく彼。


私は、一瞬で熱をもった



おでこを押さえる。





そして彼は、ぎゅっと抱きしめてくれる。


痛いくらい、強く。



これは、私がお願いしたことだった。

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