第3話




『………ごめん。』









その言葉から始まる話は。



どこか他人事で。



頭にはいってこなくて。



ずっと、”ごめん。”が繰り返されるだけで。







『・・・アキ、俺・・』









相手にずっと好意をもたれていて、とか。



断っていたけど、不意に隙を見せてしまって、とか。



手を振り払えなくて、とか。









『お前を・・・』









いろいろ言ってたけど。



頭には、はいってこなくて。



きっと、一回きりだろう、とか。



許すべきだろう、とか。



優しさをみせただけだろう、とか。




「きっと、そうだろう。」




この人のことは、分かっていたつもりだったんだけど。











『裏切った・・・。』












でも、分かって、なかったん、だろうな。



いまは、整理がつかない状態で。



頭がおかしくなりそう。
















『本当に、ごめん・・・。』

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