第19話
「尊ー!」
私を呼ぶ想太の声がして
急いで下を向いて涙を拭った
振り返ろうと視線を上げた時
彼もこちらを向いていて目があった。
彼の目をみると感情の波が
止まらないような気がして急いで
視線を逸らした
今はまだ彼の目を見てはいけない気がした
想太と那智二人とも戻ってきていた
「あれ?尊、泣いたの?」
二人の前に赤い目をしている私が
戻ってきたから心配そうな顔をさせてしまっている
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