第5話

入学式、緊張でいっぱいだった私。




友達・・・できるかな。




今まで友達と呼べる存在が多くはなく・・・。

大学生にもなったんだから変わらなきゃ

なんて思っていた



「ねぇ!私たち同級生だよね?

入学式なんて緊張しちゃうよね!!

よかったら一緒に行かない?」



入学式の会場前

深呼吸をしていたところ急に元気で

明るくて小柄な彼女が視界に飛び込んできた



『私・・?』




「あっ突然で驚かせちゃったかな!

私、沙々羅 那智!よろしくね?」




まるで太陽みたいに明るい彼女の笑顔は

まっすぐ私にまっすぐ向けられている




『桜場 尊、です。

よろしくね?・・』




「こんなところで初々しく

友達誕生の瞬間!!って感じだな」




彼女の笑顔にぎこちなく微笑み返したところで

背後から今度は男の人の声がした




「俺も同級生!

ついでに俺も仲間に入れてくれ

花宮 想太!

よろしくっ!!」




「わっ私ばりに元気なやつ久々にみた!」




「いや、まだ初対面だけど

勝てる気はしない!」




元気な二人は人見知りなんて

言葉は知らないみたいにすでに馴染んでいる雰囲気すら感じられる

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