第14話

「ごめん、今日は用事があるから送れない」




遅くまでいる私を気遣ってか古本さんは家まで送ってくれる




気にしなくていいと何度も言っているが聞く耳を持つことはなかった




『気にしないで下さい』




「代わりの奴寄越すから、待ってろ」




『大丈夫ですよ。用事があるんですよね?なら、早く行った方がいいのでは?』




納得しない顔をしているが最後は古本さんが折れてくれた




「まっすぐ帰れよ」




『はいはい』




私は幼稚園児かと思いながら頷く




もう一度念押しした後、古本さんは本当に急いでたみたいで走って行ってしまった




『帰るか』




そう呟いて私は家に向かって歩いた

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