第10話

『今、輪廻は殺人犯に追われてる


その時、誰を思い浮かべて、その人にに対して何を思う?』




『、、リツを思い浮かべて、助けてもらう』




『他には?』




『えー、こういうのって1人じゃないの?


んー、サラっちを思い浮かべて、お菓子をもらう』




『他には?』




『まだいるの?


両親を思い浮かべて、殴る』




『他には?』




『もー!いつまで続けるの?』




耐えられなくなったわたしは目を開けてリツを怒る




『今思い浮かべた人が輪廻にとっての大切な人だよ』




『、、は?』




『人ってね命の危険が迫った時に後悔とか心残り、後は助けてくれそうな人を思い浮かべる


多分、あたしが助けてくれそうな人でサラや輪廻の両親は後悔とか心残り、、かな』




『わたし両親に後悔ないよ、さっきだって殴るだし』




わたしの言葉にリツはふっと優しく微笑んで




『殴るほど両親に対して怒ってるのに実行してないからじゃない?』




『ふーん』




『拗ねんなって、でもな輪廻


大切な人と大事な人を間違えんなよ』




『そんなに意味変わんない』




『大切な人は自分にとって保護対象なんだ


この人はこうしないといけない、この人にはこの対応っていう具合にな』




『ふーん』




『対して、大事な人は自分にとって無くてはならない存在


この人がいないと生きていけないとかな』

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