第8話
「情報屋リン、来てくれてありがとうございます」
「ううん、仕事だからー」
歩きながら言われる社交辞令に静かに返す
たか君が来なくなって1ヶ月
わたしはまた以前の不摂生の生活に戻っていた
食べるものはプロテインが入った飲み物にビタミン剤など
だけど、それらは喉を通らなくてわたしは体調が悪くなっていた
栄養が足りないのかフラフラするし頭痛もする
それでも今日ここに来たのは外でしか話せないと言われたから
人気のない場所は秘密ごとを話すのに適しているからなんの疑問もなくついていく
「で、内容は」
歩くのを止めた男の人にここでいいかと急かす
「それはですね、、、」
そう言葉を止めた男の目は歪んでいた
何かを企んだ、それが成功した顔にわたしは悟る
「待て!」
嵌められたと気づいたわたしは後ろを振り返って角を曲がって走る
おそらく1人じゃない足音にやばいなと焦る
わたしは情報屋である程度の危険は予測している
でも、だからって全てが分かるわけじゃないしリツみたいに強くないから逃げる以外の選択肢がない
とにかく逃げるために頭に入れておいた地図を必死で思い出す
その道を走りながらわたしはある記憶が流れた
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