第85話
ここでの生活にも慣れてきて1週間が経った頃
「スズちゃん、こっちきて」
「ん?」
「この書類にサインして」
書類?
そこには転校をする旨の書類があった
あ、そっか帝たちと同じ高校に通っ、、!?
「帝、、」
「なぁに?」
「帝たちの高校って
「そうだよ」
私の背中に冷や汗が流れ始めた
蘭葉高校とは私が元いた街でも有名な進学校だ
偏差値が県内でトップに入るほど高く、もちろん入学する際は厳しい試験がある
在学して卒業すれば一流企業に入るのを約束されているがその卒業がそもそも難しい
基礎から応用まで幅広い試験があり、授業も早く追いつかなくなり結果自主退学するケースも少なくない
そんな高校に
「いや、入れないよ
入れたとしても退学するのが目に浮かぶ」
「だーいじょうぶ、俺たちに任せて」
「、、カンニングペーパーでも作るの?」
「ううん、流石にそれを承諾はできないからね
もちろん俺たちが勉強を教えるんだよ」
「、、参考までに順位は」
帝は首を少し傾げ思い出しながら言った
「俺が1位、智が2位、瑠璃が3位、敬が4位だったかな」
「、、、」
その順位を聞いて私が愕然とするのは当然だと思う
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