第7話 稲ちゃんと雨 続き

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蚊が稲ちゃんを刺しました。




ちくく。




稲ちゃんは、あわてて、神具屋のおとうさんコンコンの所へかけてゆきました。




おとうさんコンコンは、玉をかぷりとくわえながら、伸びをしていました。おかあさんコンコンは、尻尾の炎が、雨で消えそうなので、心配げに、炎をくゆらしています。




「コンコン、刺されたん!」


「コンコンコンコン?」




稲ちゃんは転がりながら、おなかをみせたりして、二人の前にねました。




「そりゃ、あかんやろ。」




神具屋のおじさんが、びしょびしょの稲ちゃんをタオルでくるみ、ふきふきしてくれました。




「雨なのに、遊びにいくから、びしょや。」




ふきふきふきふきと、お耳とか尻尾をふいてくれました。




かゆみ止めを塗ってくれ、稲ちゃんは、今、ねむいお目目で、真夜中の雨粒を、ばしばし、あたっている、店の扉の所にいます。




そして、ふんわりコンコンになるのをまつのです。




おしまい。



作成者 凪ナル : 2008年7月27日(日) 02:17

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