第32話
生まれた子供は元気一杯の子供でした。五体も満足です。きっと隔世遺伝でしょう。太一さんのご両親はお二人とも普通の体をしていましたから。
遺伝子のイタズラで太一さんが産まれてしまっただけですから。だから、こんな奇跡のような出来事が起きてしまうのも、しごく当たり前のことなんです。
だけど、女の子だから、もしかしたら、冴子さんの弱い子宮をまたも受け継いでしまうかもしれません。この子は、やがて冴子さんと同じイバラの道を歩まなければならなくなるかもしれません。
だけど大丈夫です。
この子の両親にはとびっきりの笑顔がありますから。
(完)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます