第33話

『ちょっと1人になっていい?』



『あ、うん。教室戻る時連絡して。

妃愛、方向音痴だから迷子になっちゃう。』



『うん、どこかいいサボり場所ある?』



『あるよ、案内するね。』




亜弥美の隣を歩く。



あれから、4年か、出会って4年。




長いような、短いような感じだ。





『妃愛?』



『ん?』



『わたしがそばにいるからね。』



『ん。ありがとう。』




喧嘩っ早いけど、わたしのことに


関しては敏感で。



そんな、亜弥美に助けられることもある。




だから、そんな顔しないで。




この学校に転校してきた時点で


接触することはわかってたんだから。




わたしが、弱かっただけなの。




だから、亜弥美のせいじゃないよ。

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