第685話
咲美愛が検査に向かってしまった。
裕貴兄の機嫌は相変わらずで。
むしろ、どんどん機嫌悪くなっていて。
親父のことを睨みつけている。
『なんだよ、裕貴。』
『ときめいてんじゃねえよ。』
『は?何を言ってんだよ。』
『だから、俺はいやだったんだ。』
はい?親父に八つ当たりしても意味
ないと思うけどな?親父の娘には何も
変わりはないんだからさ。
『咲美愛は俺の娘だから。』
『俺の娘でもあるだろ?』
そんなことで揉めなくてもよくない?
智哉と顔を見合わせため息を吐く。
忙しい中きた雄介兄も呆れかえっている。
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