第631話

side 智也(5番目)




兄貴の顔は出て行った時より


怖くなっていて。



よくない電話だったのか?


なんて少しびびってしまう。




兄貴の口からなにを言われるのか


わからなくて兄貴や敦史も緊張している。


親父は落ち着きを完全になくしていて


お茶ばかりをのんでいる。




熱いお茶を飲んで、アチッなんて


言っていて本当に落ち着いてない親父。




兄貴の眉間の皺がどんどん増えて


その度に親父は落ち着きをなくしている。





『落ち着いて聞いて欲しいんだけど。』




なんて言ってる兄貴だけど顔は強張って


すごく怖く感じてしまう。



そのせいで、親父はお茶をひっくり返し


熱いお茶が親父の洋服を濡らす。

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