第400話

手に持っている携帯が震える。




『もしもし?』



『お!咲美愛か!元気〜?』



『まあまあ』



『何その低いテンション。』



『で?用は何?』



『一軍での先発が決まったんだ。』



『そうなの?おめでとう。』



『見に来てくれる?』



『忙しいから無理かなぁ。』



『そっか、テレビからでも見てくれよ。』



『わかった、頑張れ拓望。』



『おう!がんばるよ!』




拓望は甲子園で優勝したあと


その秋のドラフトで巨人から

一位指名をされた。



パパもママも大喜びで。


わたしも指名されてホッとしたんだ。




夢が叶ってよかったね、拓望。

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