第269話

医者として働きはじめて14年。




小さな小さな、咲美愛がうまれた。



姉ちゃんは亡くなった。




俺は医者として働いていいのか?



この小さな命を殺そうとしたのに?



俺に患者を救えるのか?




わからない。どうしたらいい?



その頃から、俺はなにかあると

姉ちゃんのお墓にいくようになった。




そして、かたりかける。



おれ、このままでいい?


おれ、えみを抱きしめていい?


おれ、おれどうすればいい?




姉ちゃんからの返事はないのに


語りかけてしまう。



もう、心身ともに限界だった。

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