第151話

『咲美愛、全部知ってる』



恭吾が黙る、恐ろしすぎる。

何か言ってくれよ。



『それで?いま、いないと?』



『はい、そうです。』



『心当たりは』



『昼間、ちょっと昔の話を

嫁さんと話してた。』



『そうか。とりあえずいこう』



『恭吾、あのな咲美愛

脳腫瘍かもしれない。』




沈黙が走る。なにを話していいのか

わからない。咲美愛はどこにいる?

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