第15話

わたしが住んでいるこの辺りは、立地の高い地区で、ここら辺には多くの高層マンションが立ち並ぶ。




つまり、ハッキリ言うとそこそこのお金持ちが集まるようにして暮らしているのだ。



わたし自身も、その内の一人。




わたし自身というか、わたしの親が、ということになるんだけれど、実質お金持ちの家の子供が裕福に暮らすのは当たり前なのでその辺はどっちでもいい。



父親はIT系企業の社長なんかを務めてるらしい。




詳しくなにをしているかなど知らないものの、そういう職種ってのは、話を聞く限りではそもそもが儲かるらしい。




その会社のトップに君臨する父親は、まあ、きっとそこそこにいいお金を稼いでいるのだろう。




その証として、立ち並ぶ高層マンションのうちの一つの19階に我が家はあったりするし、一人娘ということもあってかわたしはこれと言って生活に不自由を強いられた事がない。




これは自慢でもなんでもなく、そもそも幼稚園の頃の誕生日プレゼントが、馬鹿でかいグランドピアノだったなんて、自分の家が富裕層という部類に入ることくらいは認識していなきゃまずいだろうって話で。

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