『っ……ぅっ…ち…がう…これは……っ蝉川さんが泣かないからっ、泣いてるんであって……っ…俺は、泣いて…な…っ……』

「そっか…うん、ありがとう。

ありがとう、侑介くん。」

俺に泣く資格は無いから。

「私、侑介くんと仲良くなれてよかった。」

1番つらい蝉川さんが泣かないから。

「涙が枯れちゃった私の代わりに泣いてくれて、ありがとう。」

蝉川さんが泣けないから。

「ありがとう。」

代わりに泣いてるだけだから。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい