「おそらくお前は、言葉に出した願望を実現させる超能力を持っている。」



……おい、患者をお前呼ばわりか。

衝撃的な事実よりそこが気になってしまった。



『ですがそれでは矛盾点が多過ぎます。機械がunknownと判断したのも、唐揚げが食べたいと言って鶏が出てきたのも、何も言葉を発していないのに水を弾いたのも。』


「まぁそう急くなよ。全部説明してやる。

あくまで仮定だけどな。」


何故こんな偉そうなんだこの男。

ヘラヘラするなヘラヘラ。



「追加だがおそらく無効化の能力も保持してる。そのせいで機械が反応せずunknownになったんだろ。アレも一応能力の息がかかった代物だからな。

無効化の能力と…まぁ、有言実行の能力とでも言おうか、それが混じった状態で小さい頃は能力が安定してなかったんだろ。おそらくうまく発動していなかった。

しかもお前絶対あんまり喋らない子供だったろ。むやみやたらに願望を口にも出さないから気付かない。一般的な普通の学校では能力を使う事は禁止されてるから他の能力に触れ合う機会も無く無効化の能力にも気付かない状況が完成したわけだ。ここまでは納得できたか?」


『何故無効化の能力を保持していると?』


「だってそうじゃなきゃ色々つじつまが合わねぇんだもん。」



もんじゃねぇよかわいくねぇし。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る