それから1ヶ月、私はひたすら病院に通い詰め「ヤァッ!」とか「ハッ!」とかやってたが一向に能力は出ず、医者もけして暇ではない。診断は打ち切り。無駄骨。骨折り損。


結果は無能力者として再度登録。





私は結局両親の大きな期待に添う事はできず、ただただリビングで項垂れる母を見ているしかできなかった。


忘れもしない、ふと顔を上げ自分を見ていた私を虚ろな瞳に映した瞬間に見せた、様々な色の毛糸がゴチャゴチャに混じって絡んだような顔で言ったあの一言。

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