私は特に目立った障害もなく至って健康にこの世に出てきた。


素敵な助産師の超能力のおかげで特に痛みを感じる事も無く私を産んだ母は、苦痛も何も無いはずなのに汗をかいた顔で私に微笑みかけながらその手でそっと抱いた。



「あぁ…私の赤ちゃん……」



感動の親子の対面である。


先に言っておくが私はこんな生まれた瞬間のことなんかこれっぽっちも覚えていない。

後に立ち会った助産師から聞いた話である。



生まれたばかりでしわしわの猿みたいな私は感動の対面の後に、いそいそと助産師に連れていかれ処置を受け、同じような顔の赤ちゃんが沢山寝ている部屋に放り込まれた。

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