第49話

05:あなたのその笑顔が大好きで、でも手に入らないとも知っていた。




“ひとりで戦っているんじゃないんだから”


あなたの掛けてくれた言葉が、ずっと胸に響いている。



異世界から来た救世主。



心剣士の力を持つあなた。



心剣士様をお守りするのは、ミナスの盾を受け継いだわたくしの役目。



そんな肩肘を張ったわたくしに、少し呆れたように笑って声を掛けてくれた。



わたくしは…


わたくしは…



あなたのことが好きになっていました。



あなたのその笑顔が大好きで、でも手に入らないとも知っていました。






あなたは…いつか帰ってしまう人だから……。

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