第64話





「……そうか。」




了承した私に天野さんの顔がほっとしたように柔らかくなる。




「っ、!」




そんな天野さん見上げながら、私は固まっていた。




え、あれ?



ーーーーねぇ、待って。





…今、私は何て言った?





これじゃあ、天野さんとの距離感の境界線を越えてしまう。




その事実に戦慄した。

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